「アップルは傲慢になった」

誰がそんなことを言ったとおもいきや、アップルを故スティーブ・ジョブズ氏と共同創設したスティーブ・ウォズニアック氏だった。ウォズの愛称で親しまれるコンピュータの天才は、Tech Central のインタービューで、「アップルはiPhone 5なら親指だけで全て操作できる、と言っているが、もう少し大きな画面だって、問題無い人はいないんじゃないかなあ。ユーザーはかならずしも同じものを望んでいるわけではないんだから。自分たちが決めたことのみが」とiPhone 5において、他社のスマートフォンのような横方向にも広い"大画面”でなく、縦方向に伸ばしただけの画面一本であることに対してご不満な様子。

自分たちの考え方がいつも正しいとして"大画面"の選択をユーザーに与えないアップルをウォズ氏は「傲慢」と呼んだわけだ。

アップルが画面を横幅まで含めて大きくしない背景には、アプリケーション開発者への配慮がある。画面サイズが完全に変わってしまうと、アプリケーションを出している会社は、新しい画面サイズに合わせたアプリをもう1バージョン制作しないといけなくなる。端末ごとに違う画面への対応で、アンドロイド系のアプリケーション開発者の人達が混乱し苦労しているのを見ると、それも理解できる。最終的にはユーザーの不利益にもなる。

歴史的に見るとアップルコンピューター創業当時も、ウォズ氏はアップルのコンピュータをオープンでもっと自由にカスタマイズできるものにしようとしたが、S.ジョブズ氏がコンピューターの中身はユーザーには手を入れさせない方向に持っていったという経緯がある。

僕個人的には、画面のサイズに関しては全然今のiPhone 5でいいんですけど、みなさんはどうでしょうか?

(上のビデオは、ウォズ氏が滞在先のオーストラリアでiPhone 5を待つ人達の行列に混じって並んでいるのを報じたオーストラリアのニュース