2009年08月

日本ではベストセラー評論家で、世界的な英語学者でもある上智大学名誉教授の渡部昇一氏。

その渡部名誉教授が毎朝日課にしているのが、英語の音読だそうです。僕が購読している「月刊・世相」の竹村健一、日下公人両氏との対談「世相を斬る」の中で、音読について述べていました。

毎日15分、長いと30分は音読をする。読む本は英文学の名作が中心で、今はマコーレーの『フレデリック大王』を読んでいるとか。

英語学習者に役立つ、すごくいいことが書いていると思うので、「世相・2009年8月号」からそのまま引用したいと思います。

*******************
(「世相を斬る」より)

渡部:毎日2ページ読んでもひと月60ページになりますから、1年間に500から600ページは声に出して読んだことになります。マコーレーなんて難しいですよ。あの幸田露伴にちょっと似ていますからね。しかし慣れてきますと他のちゃちな英語は読めなくなります。

竹村:やはり名文ですね。
渡部:名文ですね。読んでいるうちに調子に乗ってくるんです。
日下:リズムがいいですからね。
渡部:明治の日本の歴史を書く人は、みんなマコーレーを手本にしようとしてしていましたね。
竹村:そうですか。でも、こんなに読んでいる人はちょっといないでしょう
渡部:マコーレーを読んでいると、自分でも実力がついたなと思うんです。19世紀の英語ですから、ちょっと引っ掛かる。この単語はこんな意味では通じないということがあれば、大きい辞書を引くのですが、「古」とか「廃」と書いてあって、もうその意味では使わないとなっている。
竹村:イスラム教の子供が、学校で毎日コーランを声に出して覚えるのも、頭のためにはいいことでしょうね。
渡部:いいといわれていますね。私はもう、若いときみたいに反応が速くないからいまさら通訳する気はないのですが、英語が本職ですから、声を出して読んだ英語が同時に自分の耳に入るのはとてもいいと思っています。
日下:目で追い、口で読み、耳で聞く。三ヶ所同時に「読む」ことになりますからね。


*******

音読って、意外とエネルギーが要りますが、効果は抜群です。毎日実践したいですね。


月刊・世相(太陽企画出版)



◆◆◆◆◆
サカナマンのコメント:
お前もなまけずに、毎日やれよ〜!


!! IS TEEN TRACK STAR REALLY A WOMAN? !!


第12回世界陸上ベルリン大会の女子800メートルで圧倒的なタイムで優勝したキャスター・セメンニャ(Caster Semenya)選手に性別疑惑が持ち上がっている。

確かに18才の彼女、顔は少年のようだ、体つきも筋骨隆々。上のビデオで、セメンニャ選手の声が聞けるが、どう聞いても若い男性の声だ。

昔、大学入試で、父親が変装して女子学生になりすまして娘のために替え玉受験したという事件があったが、こちらは世界レベルのスポーツの世界の話だ。「男と女の違いぐらい、簡単にわかりそうなもんだろう」という気がするのだが・・・

セメンニャ選手の母親が、「うちの子は、間違いなく女の子」と否定する姿をBBCニュースで見た。セメンニャ選手は性別検査を受けることになるそうだが、スポーツで世界記録を樹立したりしたばかりに、こんなことになってしまうなんて、気の毒ではある。

普通、性別と言うのは、外性器(external genital organs)を見れば分かるのだが、中には、それが極端に標準サイズと違っていたりして、簡単に判別できない場合もあるという。そうなると、今度は血液を採取して染色体( chromosome)を調べることになる。そこでY染色体、X染色体を見て、男か女かを決定する。

どうも、100%男女にはっきり分けきれない「あいまいな性」の人も世の中にはいるということになるのだが、上のMSNBCニュースでコメントしている臨床心理学者(clinical phychologist)のクリス・クラフトさんが言っているように、男女の性を区別するのは、実はそう単純なことではないそうだ。われわれはどうしても、性別と言ったら男か女にはっきり分かれるものだというのを当然とする社会(クラフトさんは binary gender society と呼んでいる)に住んでいるので、なかなかその辺を理解するのは難しいかもしれない。

セメンニャ選手も、ここで自分が実は女でなかったと分かったら、ショックだろう。

普段、日本ではなかなか話題にならないようなトピックで、英語も難しいが、ちょっとチャレンジして見てみましょう。

下のような関連記事を読むと理解しやすいでしょう。

Male, female? Gender tests aren't always easy (MSNBC)

AVIVA: Aviva Compilation 世事難料



AVIVAという保険会社(insurance company)のTV Ad(テレビCM)のコンピレーションです。

いろいろな保険の種類が英語で覚えられます。



キム・デ・ジュン元韓国大統領が亡くなった。彼の北朝鮮への「Sun shine policy(太陽政策)」というのは、のちのち甘かったのでは、と批判もされているが、孤立した北朝鮮へ積極的に手をさしのべたことを評価する声も多い。

今日は、なんとなく、それに関連して、北朝鮮の内部をかいま見るスライドショーを紹介します。

Rare Pictures from Inside North Korea (TIME)



World's Fastest Everything


「The world's fastest (世界一速い)」というビデオクリップ。

す・・・すごい、の一言。

日本のテレビ番組からも一部出てますね。






↑このページのトップヘ