2011年11月

意外や、NTTドコモは、iPhone発売に向けて、Appleと交渉中だった。
Appleが携帯キャリアーにいろいろ要求を突きつけてくることは有名なので、なかなかすんなりとはいかないのだろう。
ドコモの山田CEOから「ドコモでの発売に向けての障害としてiPhoneのOSが閉鎖的であるため日本のiモードユーザーに不可欠な一部のアプリケーションとメールサービスが制限される」との発言があった。これってお財布携帯機能とかそういったドコモ独自のアプリケーションのことだと推測されるが、そうだとしたら、閉鎖的なのはドコモのほうではないか?

スマートフォンというのは、従来の携帯電話であったアプリケーションとインターネット通信の束縛から解放され、ユーザーに選択の自由が与えられているところが魅力なのだ。ソフトバンクのiPhoneだって、Yahoo!Japanポータルサイトのアプリケーションは、ユーザーがiPhone使用開始後に自分の意志でダウンロードするようになっている。ドコモがいっているアプリケーションも、ユーザーが必要なら自分でダウンロードするだけの話し。その辺が分かっているのかいないのか・・・。

iPhoneのせいで、他携帯キャリアーへの流出が2.5倍に増えたというNTTドコモ。いろいろ強がっていたが、やはりiPhoneはラインナップに加えたいのが本心だろう。そうすると、この先、アップルとの交渉でも少々のことは飲むしかないかも。う〜ん、でも販売ノルマはきついか?

それからこの時期に、お財布携帯機能の話しが出るということは、次期iPhone5には、噂されていたNFC機能(Near Field Communication:近距離無線通信)のアプリケーションが搭載されているのだろうか。そうすると、ドコモからiPhoneが出るのは、来年2012年夏・iPhone 5 登場時になるだろう。

この話題の情報源(ウォール・ストリート・ジャーナルの記事)

遅ればせながら、iPhone 4Sの新機能・Siriを試してみました。

この音声認識コマンド機能は、天気とか、言葉の語義とか簡単に示してくれるし、ちょっとした対話が楽しめるので、暇つぶしにももってこい。特に英語を勉強している人には、良い「発音矯正装置」になりそう。

Siriに話しかけた言葉は、全てテキスト化され、Siriからの返答と一緒に画面に映し出される。それを見れは、自分の発した英語がちゃんと自分で意図した言葉として認識されているかが確かめられる。

その場で僕と一緒にiPhone 4Sをいじっていた人(誰とはいわないけど)が、「Where are you from? (あなたはどこのご出身?)」とSiriに質問した。ところが画面には、「Where are you phone?」と出てくる。もちろんSiriは質問の意味が理解できない。なんどやっても「from」が「phone」になってしまう。そこで僕は、完全日本語発音で、「ウェア・アー・ユー・フロム」とやってみた。なんとちゃんと「Where are you from?」と認識されるではないか。おそらく彼女の場合、from のrの発音を無理に出そうとして、中途半端な音となり、<フロ>と言っているつもりが、<ふぉ>に聞こえてしまっているのだろう。中途半端な発音の仕方は、実際聞きにくい。日本語的発音でも、はっきり発音したほうが通じる、ということかもしれない。

英会話クラスを見学して、 machine (マシーン・機械)を × マスィーンと間違って発音する人をよくみかける。試しにSiriに「"マスィーン"という意味を教えてください」と伝えると、「my scene」と認識されてしまっていた。やっぱりカタカナレベルで違っている発音は通じないみたいである。

僕自身は、iPhone 4Sは見送り、iPhone 5を待つことにした。

ひさしぶりにiTunes 日本をのぞいてみた。オーディオブックのランキングをみたら、あいかわらず語学系が大半をしめていて、普通の本の朗読はほとんど無かった。

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ついでにAppストアものぞいて見ると、講談社の出した「スティーブ・ジョブズ」appがランクに入っている。結局最後はお金を出して紙の本とほぼ同じだけの金額を払わないと読めないのだが、レビューでは悪評ばかり。一言で要約すると「高過ぎ!」


一緒に仕事をしているアメリカ人が、自宅のパソコンで苦戦をしている。そもそもパソコンソフトウェアに慣れていないというのもあるが、最大の問題は、彼のPCに日本語版Windowsが入っていることだ。彼によると、古いPCが壊れた時に、日本人の奥さんが彼に相談無くパソコンを買ってしまい、それがWindows 7のPCだったというわけだ。

Widnows7では、Ultimateエディションという高価なバージョンだけが、多言語に対応している。しかもわざわざlanguage packs とかいうのをインストールしないといけないそうだ。

Macなら、相当前から、多言語に対応している。全世界で売られるMac OSXは、何語版とかいうのは基本的になく、最初に自分が使う言語を選んで設定できるようになっている。しかも、一度設定しても、他の言語への切り替えは超簡単。再び言語設定パネルを開いて選択し直すだけでいい。そのアメリカ人も、「俺の知り合いは、みんなMac使ってるんだよ。俺もMacがよかったのに・・・」と意気消沈ぎみ。

英語を勉強している人なら、Macを英語表示で使ってみるのもいいかもしれない。ちなみに、英語表示モードにしていても、日本語のアプリケーションは、そのまま使えるし日本語表示もされる。マウス操作で引ける辞書も、英和辞典使用可能。しかも、英文テキストの読み上げ機能も付いているので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

先月亡くなったスティーブ・ジョブズの伝記(ウォルター・アイザックソン著)が発売と同時に売れまくり、10月下旬発売にもかかわらず、すでに今年のベストセラーになる勢いだという。

日本でも各国と同時に日本語翻訳版が発売となり、こちらもかなり売れているようだ。

僕は、今回はジョブズ氏の手がけた iBooks にこだわり、発売日にさっそくダウンロード購入し、iPadで読んでいる。値段は、14.99ドル(1165円)。意外と最近忙しく、車の中で聴くためのオーディオブック版も欲しくなり、これまたさっそくiTunesで Unabridged version (一切省略無く全てを朗読したもの)をダウンロード。29.95ドル。高いようだが、これ実は全部で25時間もある。iTunesのレビューを見ると、僕と同じように、電子ブック版とオーディオブック版両方を入手する人が少なくないようだ。

ちなみに、ハードカバーでこの本を買うと、定価は35ドル。アマゾンだと既に17.88ドルまでディスカウントされている。ちなみにキンドル(Kindle)版は、11.99ドル。

さて、日本では翻訳版で、一冊の本を2冊(上・下(1/2)巻)に分けて販売している。1冊1995円なので、両方買うと、4000円近い出費となる。では電子書籍版はどうか? 講談社の粋な計らいにより紙の書籍より95円安く(!)1900円。これ1冊の値段なので、両巻買うと結局3800円。けっこうしますね。

電子書籍のメリットは、電子端末さえ有れば、重い本を持たずに、どこでも読めることと、本の置き場所に困らないという点があるのはもちろんだが、値段が安いというのも大きなポイントなはずだ。紙に印刷して製本するコスト、書店に並べる流通コストなどカットできるはずだから、当然ぐんと安くなって当然。それが紙の本とほぼ同じ価格なんて、どこかおかしくないでしょうか?

最近アマゾンが電子書籍の販売のために、日本の出版社と交渉中という報道があった。日本の大手出版社は、アマゾンの提示した条件に対し、厳しすぎる、という反応をしているが、折り合わないのも無理はない。

くどくどとは言わないが、値段ひとつとっても、日本の出版業界の思惑と、消費者である読者の思いとの間に、大きなギャップがあることを感じられたのではないでしょうか。



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